放射能検査のご案内
 当社は、食品衛生法の登録検査機関として日々信頼性の向上に努めると伴に、長年にわたる環境計量証明事業所の経験を生かし、正確で迅速な測定・分析結果を提供いたします。
放射能濃度空間線量率放射性セシウムの基準値等
放射能濃度
測定する試料の単位質量又は単位体積当たりの放射能を測定します。
検査内容
検査項目:放射能濃度(ヨウ素131、セシウム134、セシウム137)
検査試料:食品、飲料水、飼料、肥料、土壌、汚泥、焼却灰など
検査方法:ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる核種分析法
報告単位:ベクレル毎キログラム又はリットル(Bq/kg又はBq/L)
装置外観
装置外観
検出部
検出部
解析部
解析部
ゲルマニウム半導体検出器ガンマ線核種分析装置

検査の流れ
測定試料
① 試料を細かくする② 専用の容器に詰め、重量を測定
③ Ge半導体検出器で測定④ スペクトルの解析

試料必要量及び検出限界値の目安
試料の種類試料必要量検出限界値
一般の食品(可食部)500g程度10Bq/kg以下
比重の小さい食品(可食部)1kg以上10Bq/kg以下
液状食品500g程度
又は2L以上
10Bq/kg以下
又は2Bq/kg以下
牛乳2L以上2Bq/kg以下
飲料水,水との代替関係が強い飲用茶2L以上1Bq/kg以下
乳児用食品2kg(L)以上5Bq/kg以下
飼料500g程度10~20Bq/kg程度
肥料500g程度10~20Bq/kg程度
土壌500g程度10~20Bq/kg程度
環境水2L以上2Bq/kg以下
汚泥,焼却灰100g程度10~30Bq/kg程度
※1 上記表はあくまで目安であり、試料量を増やすか又は測定時間を長くすることで検出限界値を下げることは可能です。
※2 試料量が少量の場合は別途対応できます。但し、検出限界値は高くなる場合があります。
※3 重量が軽い試料については上記検出限界値をクリアできない場合があります。
試料の輸送及び取扱いに関する注意事項
・液体試料はポリ容器やペットボトルに入れて、しっかりと蓋を閉めてください。なお、ガラス容器は輸送中に破損する恐れがありますので使用しないでください。
・固体試料はビニール袋(できればチャック付のもの)に入れて、できるだけ空気を抜いた状態で二重にして縛るなど、相互汚染がないようにしっかりと密封してください。
・受け入れ時に高濃度が確認された試料は、受託ができない場合があります。
・半減期補正が必要な場合は事前にお申し付けください。
・分析した結果、放射能濃度が100Bq/kgを超える試料は、現在弊社では廃棄できませんので返却といたします。

空間線量率
人への放射線の影響を調べるための測定です。
測定内容
測定場所:さまざまな生活環境
測定方法:NaIシンチレーションサーベイメータによる空間線量率測定
報告単位:マイクロシーベルト毎時(μSv/h)
測定風景
測定風景

放射性セシウムの基準値等          (平成24年7月20日現在)
食品中の放射性セシウムに係る基準値
食品区分含まれる食品の範囲基準値
飲料水
○直接飲用する水、調理に使用する水及び水との代替関係が強い飲用茶
10Bq/kg
乳児用食品
○健康増進法(平成14年法律第103号)第26条第1項の規定に基づく特別用途表示食品のうち「乳児用」に適する旨の表示許可を受けたもの
○乳児の飲食に供することを目的として販売するもの
50Bq/kg
牛乳
○乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号)の乳(牛乳、低脂肪乳、加工乳など)及び乳飲料
50Bq/kg
一般食品
○上記以外の食品
100Bq/kg
<製造、加工食品の基準値適用の考え方>
■ 基本的な考え方
 製造、加工食品は、原材料の状態の他、原則として製造、加工された製品の状態注)でも一般食品の基準値を満たすことが求められる。
 ただし、以下の①、②の食品については、実際に食べる状態を考慮して基準値を適用する。

①乾燥きのこ類、乾燥海藻類、乾燥魚介類、乾燥野菜など原材料を乾燥させ、水戻しを行い、食べる食品
→食用実態を踏まえ、乾燥前の状態と食べる状態(水戻しを行った状態)で一般食品の基準値を適用する。(乾燥した状態には基準値を適用しない)
②茶、こめ油など原料から抽出して飲む、又は使用する食品
→原材料の状態と飲用、使用する状態で食品形態が大きく異なることから、原材料の状態では基準値の適用対象としない。茶などは、製造、加工後、飲む状態で、米ぬかや菜種などを原料とする油は油で基準値を適用する。
注)通常の製造食品(濃縮スープ、濃縮たれ、濃縮、フリーズドライ食品、粉末スープ、即席みそ汁などを含む)については、原則として製品の状態で一般食品の基準値が適用される)

根拠資料等(厚生労働省・農林水産省ホームページより)

その他の規制
試料の種類放射性セシウムの濃度根拠資料
飼料牛及び馬用100Bq/kg
(粗飼料は水分含有量8割ベース、その他飼料は製品重量)
飼料中の放射性セシウムの暫定許容値の見直しについて(平成24年3月23日 23消安第6608号)
豚用80Bq/kg
(製品重量、ただし粗飼料は水分含有量8割ベース)
家きん160Bq/kg
(製品重量、ただし粗飼料は水分含有量8割ベース)
養殖魚用40Bq/kg(製品重量)
肥料・土壌改良資材
・培土
400Bq/kg(製品重量)放射性セシウムを含む肥料・土壌改良資材・培土及び飼料の暫定許容値の設定について(平成23年8月1日 23消安第2444号)
汚泥肥料200Bq/kg汚泥肥料中に含まれる放射性セシウムの取扱いについて(平成23年6月24日 23消安第1893号)
きのこ原木及びほだ木50Bq/kg(乾重量)「きのこ原木及び菌床用培地の当面の指標値の設定について」(平成23年10月6日 23生産第4743号・23林政経第213号)
菌床用培地及び菌床200Bq/kg(乾重量)
調理加熱用の薪40Bq/kg(乾重量)調理加熱用の薪及び木炭の当面の指標値の設定について(平成23年11月2日 23林政経第231号)
調理加熱用の木炭280Bq/kg
受入れ災害
廃棄物
可燃物焼却後の焼却灰等で
8000Bq/kg以下
(焼却前の災害廃棄物の放射能濃度の目安として、240Bq/kg以下、流動床炉を用いる場合は480Bq/kg以下)
東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理に関する基準等について(平成24年環境省告示第76号)
再生利用製品としての流通前段階で
100Bq/kg以下
不燃物8000Bq/kg以下


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