食品の期限表示に関係する検査のご案内

【食品ロス】

食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。
日本では、年間2,550万トン(※)の食品廃棄物等が出されています。このうち、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は612万トン(※)。
大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮から、食品ロスを減らすことが求められています。

※農林水産省及び環境省「平成29年度推計」
農林水産省及び環境省「平成29年度推計」

農林水産省では、食品ロスを削減するため「賞味期限表示の大括り化」など、商習慣の見直しを推進しています。期限の見直しは食品ロスの削減や廃棄コストの削減に繋がります

食品の期限表示を正しく理解する

【消費期限・賞味期限の設定】

期限表示設定の基本的な考え方

個々の食品の特性に十分配慮した上で、食品の安全性や品質等を的確に評価するための客観的な項目(指標)に基づき、期限を設定する必要があります。

●客観的な項目(指標)とは

「理化学試験」、「微生物試験」等の数値化することが可能な項目を指標として期限を設定します。
【理化学試験】:一般的な指標としては、「粘度」、「濁度」、「比重」、「過酸化物価」、「酸価」、「pH」、「酸度」、「栄養成分」、「糖度」等が挙げられる。
【微生物試験】:一般的指標としては、「一般生菌数」、「大腸菌群数」、「大腸菌数」、「低温細菌 残存の有無」、「芽胞菌の残存の有無」等が挙げられる。
【官能検査】:一般に主観的な項目 (指標)と考えられる「官能検査」における「色」、「風味」等であっても、適切な被験者により的確な手法によって実施され数値化された場合は、「経験(値)」とは異なり、客観的な項目とすることが可能と判断されます。

【水分活性(AW)】

水分活性(AW) 食品の水は「自由水」と「結合水」に分けられます。
自由水が多い食品は微生物が繁殖し易い食品であると判断されます。
「水分活性」は食品中の自由水の割合を数値で表すもので、微生物の増殖のしやすさの目安となります。
水分活性は、食品の保存性の推測や、保存性を改良する際の目安として活用されています。

検査のご依頼は
弊社ホームページの【お問い合わせフォーム】又はTELにて【食品衛生事業部】までお問い合わせください。

Nov.2020 [20SY0002]