芦田川河口域で赤潮発生
[2010/06/23]
6月22日(火)、船で海にサンプリングに出かけた帰り、芦田川河口域において赤潮が発生していたので海水を採取して帰社しました。赤潮とは、プランクトンなどの微生物が大量増殖し、海色を変化させることをいいます。
早速、顕微鏡で観察してみると、アカシオヒゲムシ(ラフィド藻:Heterosigma akashiwo)が、海水1mlに約10,000細胞ふくまれていました。アカシオヒゲムシは、5月から6月の梅雨時期に赤潮になることが多く、今年は、5月中旬に八代海で、6月初旬に周防灘でも赤潮になっているそうです。アカシオヒゲムシは、夜間に底層で分裂し、その時に酸素が大量消費されることによって養殖魚が酸欠に陥ることがあります。また、昼間に表層で活発に光合成をおこない、活性酸素を生成してアジなどの魚にダメージを与えることがあるため、今後の消長に注目です。

   
       芦田川河口域             海色:茶褐色(透明度50cm)


赤潮原因藻:アカシオヒゲムシ(Heterosigma akashiwo)