放射線と放射能を理解するために
空間線量率の測定ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリー食品に含まれる放射能の検査環境放射線および環境放射能の検査基本用語放射線と放射能を理解するために
環境放射線および環境放射能の検査
環境放射線は天然放射線と人工放射線に分類されます。

天然放射線
天然放射線は、自然界にもともと存在している放射線です。人工放射線は、核実験や原子力事故などで放出された放射性物質から放出される放射線です。
天然放射線による空間線量率は、一般には、時間当たりの線量でSv/hで表示します。広島県福山市(当社敷地内)では、地上1mの空間線量率は0.10μSv/hです。この値は、天候や時刻によって変化します。また、場所によっても異なります。
原子力発電所の事故や核実験によって大気中に放出された放射性物質は、地表面や建物などに沈着して、環境中にとどまることがあります。これらの放射性物質から放出される放射線は人工放射線です。人工放射線による空間線量率と天然放射線による空間線量率が加算されて、その場の空間線量率となります。人工放射線による空間線量率の増加を評価することは、大変困難な作業となります。一般には、長い期間の変動や変動のパターンより評価します。

環境放射能
環境放射能は、環境試料(飲料水、葉菜、原乳、雨水、土壌、植物、農畜産物、源水、魚介類等)中の放射性物質の濃度を測定します。これらの環境試料には、ウラン238(U-238)、トリウム232(Th-232)、カリウム40(K-40)などの天然の放射性同位元素が含まれています。核実験や原子力事故などで放出されたI-131、Cs-134、Cs-137などの放射性物質の有無を検査します。


天然放射線と人工放射線
放出する放射線の種類天然の放射性物質核実験や原子力施設に由来する放射性物質
アルファ線ウラン(U-238)
トリウム(Th-232)
ラジウム(Ra-226)
ラドン(Rn-222)
など
プルトニウム(Pu-239、Pu-240)
など
ベータ線炭素(14)
トリチウム(3)
など
ストロンチウム(Sr‐89、Sr‐90)
など
ベータ線とガンマ線カリウム(K-40)
など
ヨウ素(I-129、I-131)
セシウム(Cs-134、Cs-137)
など

日常生活で受ける放射線
日常生活で受ける放射線
日常生活で受ける放射線
[出典] 文部科学省HP ※マウスを乗せると拡大します。

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