哺乳類


コウベモグラは、主に平地に生息するモグラの仲間です。もぐら叩きゲームなどでおなじみの叩かれてばかりの動物ですが、実物をみたことのある人は少ないと思います。モグラの仲間は、前足が円形で大きく、体が黒褐色の円筒形で尻尾が短いのが特徴です。広島県には、本種以外にも標高の高い地域には小型のアズマモグラやミズラモグラが、標高の低い地域にはヒミズが生息しています。コウベモグラとヒミズは生息域が重なるため混同されることがありますが、前足が小さいこと、尻尾が長く毛が生えていることに注目すれば区別できます。本種の目は光を感知できるぐらいしか見えていないと考えられていますが、かわりに鼻をしきりに動かしてミミズや小さい昆虫などの餌を探します。また、大きな爪のついた前足は地中のトンネルを掘り進むための筋肉がよく発達しており、生態的にも形態的にも個性的で非常に興味を惹かれます。運よく生きた個体に遭遇する機会があればそれらの点に注目して観察してみられると、本種に対する愛着もわいてくるかもしれません。

2010年12月27日

 
哺乳類


ヌートリアは、河川内や水辺の草地などに生息するネズミの仲間です。ネズミというと普通ネコに捕らえられるほど小さなものを想像してしまいますが、ネコに捕らえられるどころかネコと同等かやや大きいぐらいで、はじめて見たときはネコもびっくりしたことでしょう。本種は、昔は日本に生息していませんでしたが、毛皮をとる目的で人間が外国から移入・養殖し、その一部が野外に逃げ出して増えたものと考えられています。主に草の根や貝を食べ在来の生物に悪影響を及ぼすこともあるため、外来生物法という法律で特定外来生物に指定され、これ以上増えないことが望まれています。

2009年4月8日